2016年11月1日火曜日

平成28年度大飯中だより 11月号

  ≪本物にふれる≫ 10月13日(木)
県の事業で『出張音楽堂』というネーミングの音楽会が体育館でありました。世界中や日本中で演奏活動を行っておられる福井県出身のプロの演奏家をお招きして、本物の演奏を聞かせていただきました。目の前でピアノ、バイオリン、フルートの3人の音楽家による演奏に迫力と豊かさと響きに感動しました。知っている曲もあり、抵抗なく引き込まれるようにして聞き入りました。ソロありデュオありで、それぞれの楽器の持つすごさと重ね合わせた演奏の魅力をじっくり味わい、豊かで贅沢な時間を過ごしました。
この方々の演奏は、音楽の専門家でなくともその音や音楽を聴くだけで、「これは違う。本物や。」と感じるものがありました。演奏しておられるその時のプレーヤーとしての真剣さ、技術の高さ、雰囲気、視線や態度など、全てが合わさりプロとしての誇りが感じられます。リハーサルの時に立ち会わせていただきましたが、その様子がプロでした。体育館を音楽ホールと見立て、客席のどの位置にどんな音を届けるのかを配慮したピアノの位置と楽器の立ち位置、向き、左右の位置関係を念入りに確認して、会場づくりをされました。スピーカーを通しての音ではなく、楽器そのものから出る生の音で勝負です。音の反響や吸収のことも考慮されていました。演奏のチェックはお互いに聞き合い、改善点を指摘し合いすぐ修正しておられました。まさしくプロです。こんな場面はめったに見られるものではなく、ぜひお伝えしたいことでした。
中学生にしてみれば、世の中のたくさんの職業人はすべてプロに見えます。長年にわたって身に付けられた技術は素晴らしく、ほれぼれするものがあり感動してしまいます。その人柄に裏打ちされた確かな技術を見た時、気づきと意欲が芽生えます。1年生の農業体験、2年生の職場体験、3年生の福祉・保育体験が大変いい機会でした。ところで、世の中で一番難しい職業ではないかと思う職業があります。それは、『親業』です。やり直しもできないし、まねのできないもので、自分の生き方や考え方のありようが根本にあり、他の家庭と比べることはできません。遡って考えてみると、今、中学生時代に様々なことを学んでいるこの時も含めて、親修業が始まっているといっても過言ではないでしょう。親として、大人として、物事に対してどう考え、どう対処してくことが大切なのかを、身をもって示していくことが基本だと思います。愛情をもって関わっておられる親の姿を子どもが見て学んでいます。
赤ちゃんを初めて抱っこしました。暖かくてやわらかくて、笑顔に癒されます。
自分もこうして育ててもらったことに気が付きました。


  ≪突然の雨の下校≫
10月に入り、天候が不安定な時期がありました。暖かい日があったかと思えば、急に寒くなったりで、風邪気味な生徒が増えています。気温の変化にも耐えられる丈夫な体になって欲しいと思います。
10月下旬のある日、午前中はいい天気で、雨の気配もしない日のことです。ちょうど夕方から雨が降り出し、下校時には雨風がかなり強くなっていました。いつものように下校の見送りに出ますと、傘のない生徒がたくさんいます。合羽を着ないで自転車で帰る子もいます。傘を持ってきている生徒に入れてもらう子もいますが、傘もなしに雨にぬれっぱなしの子も多くいます。急な迎えを頼む生徒も見かけますが、傘がありません。天気予報を確認して、準備をして欲しいものです。
そこで、学校には貸し出し用の傘はありませんが、これまでの忘れ物の傘が残っています。置きっぱなしになっている傘を、学期末などに持ち主を確認して出てこなかった傘です。この傘を活用していこうと、今検討中です。『善意の傘』の位置づけにしたいと考えています。どのような方法にするか早急に検討していきますので、しばらくお待ちください。